最近、ポケットの中のスマホが鳴っていると思って見てみると
鳴ってなかったっていうことがよくあるんです。
それは「幻想振動症候群」かも。
『幻想振動症候群』?
今回は、耳慣れないワード「幻想振動症候群」を深堀りします!!
『幻想振動症候群』とは
「幻想振動症候群(げんそうしんどうしょうこうぐん)」
は、「ファントムバイブレーションシンドローム」とも呼ばれます。
2003年にアメリカの地方新聞で、このことについての記事が掲載されたのが始まりのようです。
スマートフォンなどのバイブレーション機能による着信通知を日ごろから気にしている人が、着信がないのにもかかわらずスマートフォンが振動したかのように錯覚する現象を言います。
かんたんに言うと、ポケットの中のスマホが鳴った(震えた)と思ったのに気のせいだったという現象です。
なぜこんな現象が起こるのでしょうか?
これは、現代のスマホ社会と関係しています。
- スマートフォンが鳴ったらすぐに出ないといけないと言うブラックな意識づけをする会社。
- 電話に出ないと人間関係に亀裂が入るとういう人間関係。
- 子供が通う学校などからの急な呼び出しを気にするワーキングマザー。
などなど。
現代は、スマートフォンに縛られている世の中です。スマートフォンを常にチェックしてしまう世の中です。
逆に、スマートフォンが使えない状況下では精神的に不安定になる現象がおこります。
結果、「誰かから連絡が来ているかも知れない」「SNSに反応があったかも知れない」ということで、幻聴を聞いてしまうということなんです。
『幻想振動症候群』を回避する方法
スマートフォンが原因のひとつです。
電話に対する不安を解消することが重要です。
90分から2時間がおきに、10分だけでいいので外に出て公園を散歩や運動、瞑想などをして、とにかく『脳』を落ち着かせるこが必要です。メールやSNSをチェックする時間をきっちり決める癖をつけることも効果的です。これを心掛けることで《幻》の通知を受け取ることは少なくなるはずです。
そう簡単に言ってもなかなか難しい。。やっぱりここで問題になるのが、周りの環境ですよね。
ネット社会は私たちの働き方の環境を大きく変えました。メールで報告、連絡、相談が出来るなどどこにいても仕事が出来るなどのメリットが生まれましがデメリットもあり、得意先からの急な呼び出し、会社にどこにいても呼び戻されるなどなど、仕事の量が増えてしまうこともあります。
また、仕事でメールを早く返信することで仕事がうまく回るという思い込みで就業時間外でも何度もメールをチェックしてしまう。結果、退社後も仕事の心配をしてしまうことで睡眠の質の低下になってしまい、結果的に健康被害に繋がっています。
このようなことをなくすための環境作りで重要なのが『つながらない権利』なんです。
『つながらない権利』?
「業務時間外に会社からの仕事の連絡があっても労働者側が拒否できる権利」です。2017年にフランスで法律として施行されたんですよ。
『つながらない権利』とは
フランスでは従業員50人以上の企業では、従業員は勤務時間以外のメールを遮断する権利を有することを労使間で協議することを義務付けることとなっています。
この動きはイタリアやカナダ、イギリス、フィリピン、アメリカニューヨークでも広がってきています。
日本では「つながらない権利」の法制化はいまのところされていません。
勤務時間外にメールや電話の対応をすることは時間外労働となります。従業員にこのような対応をさせるのであれば、会社と労働者が<36協定>を結ぶ必要があります。
日本の『つながらない権利』の現状は?
日本の現状は、ジョンソン&ジョンソンが、勤務時間外のメールなどの対応が従業員の負担になるとして、PM10:00以降と休日の社内メールのやり取りを禁止しました。三菱ふそうトラック・バスは、長期休暇中のメールを受信拒否自動削除するシステムを導入しました。
こういった取り組みが同時に[働き方改革]の加速につながってくると思います。
まとめ
仕事の時間ととプライベートの時間をしっかり区切ることが幻想振動症候群にならないための予防になると思います。
昔から仕事に全てを捧げることが美徳とされていました。そのため、今でも過労死などの問題がいつまでたっても改善されていません。今でも過酷な労働時間を強制されている人もいます。それを解決する方法が、「働き方改革」であり、「つながらない権利」なのです。
近年、急激な通信機器の進化でワーキングスタイルが様変わりしています。それにともない経営者や中高年層の方々も仕事の仕方への意識を変えなければならないと思います。
過労死などという悲惨なことが起こらない会社をつくり、管理する人や働く人たちは効率的な仕事環境を作り、社会に提案する必要があります。
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