こんにちは!kamikamiです。
私は25歳から40歳までの15年間消防団員でした。最後の年は班長職していました。
私が実際に経験したことや見たり聞いたりしたことを紹介します。
消防団には「消防団の甲子園」と呼ばれる
消防操法大会
があります。
消防団だけではなく、町を挙げてのイベントになります。
勝ち上がっていくと全国大会があります。
近年、消防団のあり方、この操法大会の存在意義にたくさんの意見があります。
もちろん、肯定的意見、否定的意見の両方が存在します。
否定的な意見の方が多いですが。。。
元消防団員の私は個人的に
「操法大会はいらない」
「操法大会はなくていい」
と思っています。
この操法大会の目的はなんでしょうか?改めて調べてみました。
そして私がこの競技はなくても良いと思った原因を紹介します。
まず、消防操法大会とはどんなものなのかを知ってもらうために競技の撮影しましたので見てみてください。
消防操法大会競技映像
見てもらっておわかりでしょう。各地区の消防団あげての応援です。出場地区の町内会も応援に駆け付けます。
消防ポンプ操法の意義と目的
消防操法は、施設、設備及び人員を活用して災害などを防御、軽減するため、消防吏員、消防団員が消化技術の向上並びに初期消火のため必要な技術を身につけ、いかなる状況下においても、迅速、確実、かつ安全に行動できるように、主要な消防機械器具のうち、特に反復訓練の必要なものを選定してその操作及び取扱いの基本を定めたものである。さらに、操法を通じ消防人としての心構えを培い、消防活動に必要な「心、技、体」の基本を養うものである。
操法の種類
操法の種類としては、消防用器具操法、消防ポンプ操法、はしご自動車操法があります。その中でも消防ポンプ操法は、全国の消防団で最も広く実施されている消防操法です。持ち運びが可能な小型ポンプを使用したものと、消防ポンプ自動車を使用したものがあります。
競技の概要と審査方法
審査は、各隊員の操作要領、行動、動作全般並びに標的を放水で倒すまでの所要時間について審査が行われます。
要点は、「規律・節度」「敏捷性」「確実な操作」「安全性」「チームワーク」などです。
審査員の採点の総合点及びタイムの得点で順位を争います。
小型動力ポンプの部
出場隊員 4名(指揮者・1番員・2番員・3番員)
競技内容 20mホースを3本つなぎ合わせ、ホース1線による放水を行う。
基準時間 標的を倒すまでの基準タイムは45秒。
ポンプ自動車の部
出場隊員 5名(指揮者・1番員・2番員・3番員・4番員)
競技内容 ポンプ車の右側放水口から20mホースを3本つなぎ合わせ、ホース1線による放水(第1線延長)を行った後、車両の左側放水口から更にホースを3本つなぎ合わせ放水(第2線延長)、計ホース2線にて放水を行う。
基準時間 標的を倒すまでの基準タイムは第1線が55秒、第2線は65秒。
消防操法大会の問題点
長時間の練習が必要で若者の「消防団離れ」が加速している。
大会の何ヶ月も前から練習が必要となります。早朝練習や夜間練習をすることなります。もちろんみんな仕事をしながらの練習になるので、自分の体力はもとより、会社の理解や家族の協力などが必要不可欠になります。プライベートの時間を大きく削ることになるので、年齢関係なく遠ざけられるのは当然のことだと思います。消防団に関わることない、特に都会の人たちの理解を得るのが本当に大変なんです。
消火活動だけの競技であるため、土砂災害、行方不明者救助や捜索などの活動スキルは得られない。
消火作業を習得することは大事です。しかし消防団の活動は消火活動だけではなく、台風や大雨などで発生する災害や、行方不明者の捜索、人命救助などの活動もあります。いろいろなスキルを習得できるのも消防団に興味を持って入団してもらうきっかっけになるので、消火活動だけに特化した操法大会には疑問があります。
大会で重要視される所作や姿勢は実際の消火活動には必要ない。
実際の火災現場に出場していた経験からですが、消火活動に迅速さは必要ですが所作や姿勢などは関係ありません。なので、この競技の意義を納得させらる材料はあまりないと思います。
まとめ
消防操法大会の練習は精神的、体力的に非常にハードです。なので、大会終了後の達成感はハンパありません。出場選手は私たちから見れば最高の消防団員です。しかしそれは消防団内の話であって、家族や職場の理解がないとうまくいきません。私はこの大会は廃止してもいいと思います。現在、いろいろな問題から参加を辞退する消防団が増えています。これからも増えると思います。
それで大会を継続するならば、時代に合わせた大会の変化が必要だと思います。
消防団は必要なのか?必要ではないか?この疑問に消防団経験者が答えます!