
どうなると「フィッシャーマンズ・スクリュー」って言うの?
いきなり質問から入りましたが、奥さんとプロレスを観戦していてBUSHIの「フィッシャーマンズ・スクリュー」と実況が叫んだとき聞かれました。
「フィッシャーマンズ・スクリュー」とは、新日本プロレスのBUSHIが得意としている技です。
「フィッシャーマンズ・スクリュー」のやり方は、向かい合った相手の首を片腕の脇に抱え込み、自分のもう片方の腕を相手の膝裏を外側から抱え込んで相手を持ち上げます。持ち上げると同時に相手の首を支点にして自分の体を180°高速で反転させます。そして最後はネックブリーカーのようにマットに相手を叩きつけ、相手の首中心にダメージを与えます。
でも、なんで「フィッシャーマンズ・スクリュー」と言うのでしょうか?「スクリュー」というのは技の形から連想できます。「フィッシャーマンズ」とはどこから来たのでしょうか?
この疑問を解決するには少し時代を遡ることになります。
「フィッシャーマンズ・スープレックス」という技が源流となっています。
「フィッシャーマンズ・スープレックス」は日本名「網打ち式原爆固め」「投網式原爆固め」と呼ばれます。
向かい合った相手の首を片腕の脇に抱え込み、自分のもう片方の腕を相手の膝裏を外側から抱え込んで相手を後方に持ち上げ自分はブリッジをして固めフォールを狙う技です。
1982年「虎ハンター」小林邦昭が初めて日本で披露しました。それから男子女子関係なく多くのレスラーが使うようになりました。
技を仕掛けるフォームが投網を引き上げる漁師の姿をイメージさせるということから、実況アナウンサーのレジェンドの古館伊知郎が命名したそうです。
命名した古館伊知郎ってすごい。
よく見る技の入り方として、相手のどてっ腹にローリング・ソバットを当て相手が前かがみになった時に相手の頭部を抱え込んで技に入るパターンが多いです。
主な使用レスラーは
- 小林邦昭
- 高橋ヒロム
- 菊池毅
- 青柳亮生
- EVIL
- 上谷沙弥
など。
長い年月をかけて、この「フィッシャーマンズ・スープレックス」からいろいろな派生技が生まれました。
技に入る体勢は同じなのですが、フィニッシュまでの形が変化しています。
「フィッシャーマンズ・スクリュー」もフィニッシュの形が違う派生技になるわけです。
ここからは派生技をいくつか紹介します。
まずは「フィッシャーマンズ・バスター」。この技はジュニアヘビー級のレジェンド獣神サンダー・ライガーが開発した技です。いわゆる「投げっぱなしフィシャーマンズ・バスター」として開発され、フォールを目的としていない技です。
試合の状況によって相手を落とす角度を変えていました。垂直落下式や雪崩式などです。
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その他にも「リストクラッチ式フィッシャーマンズ・スープレックス」などがあります。
これからもいろいろな思いもしない派生技が生まれることでしょう!